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都市を彷徨(さまよ)うのは時として巨大な抽象絵画に巡り会えるからだ。様々なテクスチュアの色面とビルや道路の縁取りが縦横斜め前後左右と自由自在に組み上げられた時、それは未完の大作として完成される。 僕はその奇跡を脳裏に焼き付けておいて辺りを窺(うかが)ってみる。あまり人通りが多いと撮影が躊躇(ためら)われるし、状況によってはその場自体に拒まれることもあるし。 もしいけそうなら手早く撮影だ。幸いなことに所有のカメラは街撮りスナップに最適なのだ。全て自動モードで、画角とポジションだけ素早く探してシャッターを数回切ろう。うまく撮れたことを願ってカメラを鞄にしまいつつ通過。 デジタルカメラだからその場で撮れたものを確認できるのだが、それはあえて後で味わうことにする。数日後に仕上がったポジフィルムを初めてライトテーブル上で覗く時の興奮はなにものにも替えられないものだ…。 さて今回の出来映えはどうだったろう。うん、いい出来だ。素晴らしい! |
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